ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)は、フランスの印象派を代表する画家です。 10代の頃、陶磁器の絵付け職人をしていたことがあり、それが後年の作風にも影響していると言われています。
1870年代から80年代にかけては、ルノワールも他の印象派の画家たちのように、明るい色彩で風景画も描いていました。 しかし、彼のほんとうの興味は人物画にありました。1880年代中頃からは、人物、とくに裸婦のテーマを中心に描くようになります。
この「泉による女」では、自然の明るい日差しのなかの裸婦の姿が、量感豊かに流れるような色彩で描かれています。
また、ルノワールがこの絵について、「日本は検閲がうるさいそうだから、覆いをかけといて上げよう」といって、最初はなかった膝の上の白い布を描き足したといった話も伝わっています。
(出典 大原美術館ホームページ)
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