フランソワ・ボンヴァン(1817~1887)はフランス、パリの生まれ。1840年代初期には家庭生活をテーマに制作し、シャルダン、ル・ナン兄弟、フェルメールなど17世紀絵画を再評価することに尽力する。次第にミレーなどに傾倒していき、またクールベと親しくして写実主義運動に加わった。1859年頃までには、写実主義的画家の第二世代としての評価を確立する。
『静物』の絵は、気取らない写実表現で左側の束ねられたアスパラに目が行く。まだ泥のついたままの白アスパラ。マネの作品にも登場するし、ちょうどこの頃から絵のモデルに昇格したようだ。農村により近い感じもする。
(出典 国立西洋美術館ホームページ)
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