この「信仰の悲しみ」は、「姉弟」(福島県立美術館蔵)、「自画像」とともに1918(大正7)年の第5回二科展に出品され、樗牛賞を受けた関根の代表作です。
関根が幻想に見た女性たちを描いたもので、関根自身がこの作品について「朝夕孤独の淋しさに何物かに祈る心地になる時、ああした女が三人又五人私の目の前に現れるのです」と語っています。関根が好んでもちいたヴァーミリオン(朱色)が女性の衣などにつかわれ、幻想的な雰囲気をたかめています。
関根はこの作品を描いた約1年後の1919(大正8)年、20歳の若さで病気のため亡くなりました。
(出典 文化遺産オンライン・大原美術館ホームページ)
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